産業廃棄物に含まれる混合廃棄物とは？混合廃棄物の分類方法をご紹介します！

産業廃棄物には多様な種類が存在しています。
そして、それぞれの種類に応じて、適切な処理方法が異なります。
特に、複数の種類が混在している混合廃棄物は、特別な取り扱いを要します。
そこで今回は、産業廃棄物の混合廃棄物について、その定義や分類方法をご紹介します。

□産業廃棄物に含まれる混合廃棄物とは？

産業廃棄物とは、産業廃棄物処理法という法律で定められた20種類の廃棄物を指します。
これらは種別に分けて、それぞれを正しい方法で処理しなければいけません。
種別に分けることが難しい場合には、混合廃棄物として処理します。

例えば、オフィスにある椅子は金属、プラスチック、合皮などの素材からできているため、これを捨てるときには混合廃棄物となります。
また、産業廃棄物を処理する際は、産業廃棄物管理票（マニフェスト）の発行が義務付けられています。
これは、廃棄物が適切に処理されているかをチェックするための伝票です。

産業廃棄物管理票は、廃棄物の種類ごとに1部発行する必要がありますが、混合廃棄物の場合には、まとめて1つのものとして1部発行します。

□混合廃棄物は3種類に分類される！

＊建設混合廃棄物

これは、建設現場で生じた混合廃棄物のことを指します。
建設混合廃棄物の処理に関しては、特に規定が定められていません。
さらに細かく分類して、その分類によって処理が定められています。

＊安定型混合廃棄物

環境に対して支障のおそれが少なく安定型最終処分場に埋め立て処分できる廃棄物を安定型産業廃棄物と呼びます。
安定型産業廃棄物同士が混ざっている廃棄物を安定型混合廃棄物と呼びます。

＊管理型混合廃棄物

環境に対して、地下水の汚染といった危険があり、管理型最終処分場に埋め立て処分しなければいけない廃棄物を管理型産業廃棄物と呼びます。
管理型最終処分場とは、安全型最終処分場とは違って、処分場への雨水流入がしにくい作りになっている処分場です。

管理型産業廃棄物が少しでも混ざっている廃棄物は管理型混合廃棄物になります。
有害物質の含有量が基準値を超える汚泥や煤塵（ばいじん）、鉱滓（こうさい）などが含まれている場合には管理型混合廃棄物として扱う必要があります。

そのため、安定型産業廃棄物がそのほとんどを占めている混合廃棄物であっても、管理型産業廃棄物が存在している限りは管理型混合廃棄物として処理しなければいけません。

□まとめ

今回は産業廃棄物の混合廃棄物に関してご紹介しました。
混合廃棄物を処理する方法は種類によって異なってきます。
分類によって環境に与える影響が異なるため、比較的安全な安定型廃棄物と注意が必要な管理型混合廃棄物の分類には気をつける必要があります。

このように、適切な分類と処理が重要ですので、しっかりと把握しておいてくださいね。