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現役特殊清掃士が教える特殊清掃の求人と心構え
孤独死や自殺現場・病死など死体から出てくる血液や体液が付着した布団やカーペットを処分し、床や壁の清掃さらに死臭を消臭、除菌するのが「特殊清掃」になります。
セルフネグレクト問題や超高齢者社会の日本においては、需要が伸びていく業種といえるでしょう。
特殊清掃の現場は死臭が漂い、体液や血液が床に滲み出たグロテスクな現場ではあります。
しかし、誰かがやらなくてはならない作業。その社会的な意義の高さから特殊清掃業界で活躍したいと考える人もいるでしょう。
今回は、特殊清掃業者で働きたいという方向けに、現役の特殊清掃士が特殊清掃の求人の探し方や特殊清掃の求人で必要とされる資格やスキルと共に、仕事内容の実態と給料面や待遇、やりがいなども書いていこうと思います。
●特殊清掃業で働くには
●特殊清掃に必要な免許・資格
●特殊清掃業者としての心構え
●「現役特殊清掃士が教える特殊清掃の求人と心構え」まとめ
実際に特殊清掃業を通じ社会貢献したい場合にはどうやって仕事を探せばいいのか、求人の探し方や特殊清掃員になるための就職活動と共に給料や待遇面について説明していきたいと思います。
特殊清掃の求人募集は、ハローワークやインターネットの求人サイト・新聞の広告欄、特殊清掃業者のホームページなどにも記載されています。
ハローワークでは求人票の文字だけしか情報がありませんが、インターネットの求人サイトや特殊清掃業者のホームページなどでは実際の業務内容だったり給与体系・福利厚生などについても細かく記載されている場合があります。
求人票では不安があると思う方は、インターネットの求人サイト・特殊清掃業者のホームページで特殊清掃業の仕事内容について調べてみることをおすすめします。
応募している時点で求人の採用率は高いので、やる気と忍耐力があれば採用してくれると思います。
弊社では臨時のスタッフを募集しています。<求人募集>
特殊清掃員の給料は、他の業種に比べ最初から高めに設定されています。
どうしても特殊清掃という人間の死と直結する仕事柄、給料が安くては誰もやりたがらないので未経験・無資格でも給与面では優遇されていると言えるでしょう。
ただ、ここ近年では特殊清掃業者が増加し価格競争も激化しているので、給与が少なくなっている現象が起こっているのも事実です。
インターネットの求人サイトを検索すると、特殊清掃員を募集する会社の多くが手取り月給20~30万円となっています。
福利厚生も手厚い会社が多く、社会保険完備、交通費は全額支給、残業代もしっかりと支給され、さらには営業手当や職務手当などが付く会社もあります。
年1~2回のボーナスや勤続年数による昇給がある会社もあり、特殊清掃という仕事の認知度が高まり高齢化社会という背景から依頼も増加傾向にある為、きちんと仕事を取れる会社はこの先も安定している職業と言えるでしょう。
社員寮を完備している会社もあるようで、地方からの出稼ぎや移住にも対応できます。
薄利多売で業務を行っている会社は、逆に低待遇だったりもするので注意が必要です。
特殊清掃という専門の業種が生まれた後、業界内では特殊清掃員が慢性的に不足していた為採用率も給料も今より随分と高かったのですが、最近では新規参入の業者が沢山現れ、意外と人気の職業となっており、思ったように就職活動が進まないという人も多いようです。
そして高齢化社会と共に業界自体も大きくなり、特に人口の多い東京や大阪をはじめ特殊清掃の価格競争も始まり利益率が下がってきているのも事実です。
なので、特殊清掃員になっても仕事内容と給料が見合わないと感じることもあります。
特殊清掃員として高い給与と安定した仕事を得たいのであれば、業界の中でも老舗や大手といった広告費などの資金力がある会社へ応募すると良いでしょう。
また、次項で紹介するような資格を持っていると始めから給与が資格なしよりも高くなる会社もあります。
なので、資格を取得している方は、積極的に有資格者に有利な待遇がある大手を狙って就職活動をするといいでしょう。
特殊清掃業に必ず必要という資格はありませんが、持っておいた方がいい資格はあります。
特殊清掃業ならではの資格を持っていれば、それが給料に手当てとして反映される会社もありますから、特殊清掃業に従事するなら資格を取っておきましょう。
それでは、特殊清掃で持っていると給料や就職面で有利になる資格について書いていきます。
特殊清掃業務では、残置物の撤去などでトラックが必要な場面が多々出てきますので、AT限定ではない普通免許を持っている方がいいです。
大型トラックの免許もあれば望ましいですが、使う場面はかなり希少なので後々でもいいです、実際には軽トラック~2tトラックできれば4tトラックが運転できる免許であれば良いでしょう。
特殊清掃業務にとても有効な資格として、「事件現場特殊清掃士」という資格があります。
事件現場特殊清掃士は一般社団法人事件現場特殊清掃センターが特殊清掃に特化した知識や技術を講座で教育し、資格試験に合格すると事件現場特殊清掃士に認定されます。
特殊清掃業は志望者が増加傾向にありますから、他の特殊清掃員と差をつけより就職を有利にしたいのであればこのような資格を取得しておくことをおすすめします。
ただし、何もわからない状態での勉強は難しいこともあるので、特殊清掃業に従事してから取得を目指すのも悪くはないと思います。
特殊清掃業務の中には遺品整理も行われますので、遺品整理士の資格を取っておくとよいでしょう。
遺品整理士の資格は一般社団法人遺品整理士認定協会が遺品整理に関する知識や法令を教育し、資格試験に合格することで取得できます。
資格の勉強は通信講座で行われ、資格取得までには最短で2か月程度の期間がかかります。
やはり、何もわからない状態での勉強は難しいこともあるので、特殊清掃業に従事してから取得を目指すのもいいと思います。
こちらは消臭に関する資格ではありませんが、特殊清掃では臭いを判定する能力も求められ、特殊清掃に関する唯一の国家資格なので所得していればかなり有利な資格といえるでしょう。
上記の資格が全国的に一番有名な資格ですが、他にも特殊清掃や遺品整理に関係する資格も増えてきていますのでご紹介します。
一般社団法人 日本除菌脱臭サービス協会が認定している資格です。
講習会にて、脱臭サービスに係る知識を全方位で習得し、脱臭技術だけでなく、臭い物質の知識や臭気評価方法、脱臭技術事例、そして臭気問題と切っても切れない除菌の基礎等、プロとして必要な知識と技術を総合的に学ぶことができます。
この脱臭セミナーを2日間受講すると認定されるようです。
この資格も特殊清掃と関係性の高い資格といえるので、取得していると就職に有利だといえますね。
先程の脱臭マイスターは、協会の会員企業様向け。
脱臭ソムリエは、各業界ごとに特化した、臭気対策や除菌の知識を得ていただくという感じらしいです。
この資格に関してはあまり知識が無いので正直よく分かりませんが一応載せておきます。
一般社団法人 日本グリーフケア協会が認定する資格です。
日本人の死別悲嘆の反応と悲しみを癒すアプローチ法について学び・身につけることを重点的に学習します。
座学により正常または非正常な悲嘆の知識を身につけ、グループワークなどを通してケアについての実践法を学び、悲しみのケアの担い手である「グリーフケアアドバイザー」に認定されます。
この資格も孤独死などで身内を失った遺族に対するケアが学べるので、特殊清掃との関係性が高いので取得すると就職に有利だと思います。
本当に特殊清掃業者として仕事をしたいと考えた時、次の6つの心構えが必要になると思います。
多くの人がこの仕事を選ばない・すぐに辞めてしまう理由は、この覚悟が出来ないことにあります。
特殊清掃員に絶対に必要な心構えとはどのようなものなのか、現役特殊清掃だからこそ言える事をご紹介します。
特殊清掃員になるのであれば、仕事を始める前に「何があっても動じない強い精神力」を持っている必要があります。
特殊清掃員として働く際、孤独死現場や自殺現場などは想像を絶する悪臭が立ち込め、血液が部屋全体に飛び散っていたり、害虫が何万匹と蠢くような現場など、普通に生活していれば、まず見ることや感じることのない状況で作業しなくてはなりません。
運よく汚れが軽い現場でも「ここで人が亡くなっていた」という事実から、得も言われないほどの恐怖を感じてしまう人もいます。
ベットで亡くなっていた、玄関先で亡くなった、トイレや風呂場で亡くなることも多いです。
つまり、どんな現場で何があっても心が折れない強靭な精神力を持ってる人でなければ、特殊清掃業者として従事することはできません。
自分は精神力が弱い人間だと感じているのであれば、特殊清掃業の仕事を探すのはキッパリとやめておくことを強く推薦します。
特殊清掃業者としての仕事でまず初めのハードルは、「死臭に耐えることが出来るのか」ということです。
特殊清掃ではどんな現場でも間違いなく死臭が蔓延しており、死臭は世界で一番の悪臭といわれており、初めて嗅いだ人は吐き気をもよおすほど強烈です。
普段から鼻がよく効くという方は、死臭漂う室内での特殊清掃は困難を極めます。
しかもこの特殊清掃の悪臭は、防護服を着ていても作業服に染み付きなかなか取ることができません。
さらにお風呂に入り実際には臭いが取れていても、鼻の奥で臭いを感じてしまう「幻臭」という記憶に刷り込まれた臭気に悩まされる特殊清掃士も多いのです。
そして、特殊清掃の現場では最終確認や途中の確認で実際に嗅いで臭気を確かめなくてはなりません、慢性鼻炎や花粉症などで、鼻が悪い人も特殊清掃員には向いていないと言えます。
これらを踏まえると、特殊清掃業務は「死臭も何気ない顔で嗅げる人」でなければ仕事をすることができないことになります。
特殊清掃の作業では清掃だけではなく、腐敗物の付いた大型家電や大型家具を運んだりもしなくてはなりません。
時にはエレベーターのない団地の5階から運び出すこともありますし、トラックが横付けできず遠くまで運ぶ必要があることもあります。
しかも特殊清掃の作業中は防毒マスク、ゴーグル、防護服を着用するため、夏場の特殊清掃はもちろん春秋でも暑さと戦わなくてはなりません。
特殊清掃は、緊急性が高い事例が多く、休みも不定期なので連日特殊清掃の業務に当たれば相当体力が削られていきます。
特殊清掃の従事者になる為には、強靭な体力と共に休日にしっかりと体を休め、いつでも体調を万全に整える自己管理能力も必要となるのです。
自分は精神面も体力にも自信があるぞ!と思って特殊清掃業を志望する人でも、たった一日で仕事を辞めてしまう。よくある特殊清掃業の現実です。
特殊清掃の業務は、想像の世界では計り知れないものがあります。
「給料がいいから」「独立したら儲かるんでしょ」と安易に考えていると、その過酷さゆえすぐに根をあげてしまうでしょう。
最初は特殊清掃の仕事の辛さから辞めてしまいたくなる時もあるでしょうが、どんな仕事でもやりがいというものあるものです。
依頼者様に感謝され、特殊清掃の仕事に意義を感じれるようになればきっと、この特殊清掃という仕事を長く続けることができます。
特殊清掃員として働くと、誰かに職業を聞かれた時に返事に困るという場面があります。
特殊清掃という仕事の内容から嫌悪感を持つだろうと、なかなか正直に言えない部分ではあります。
しかし、特殊清掃は誰かがやらなくてはいけないことですし、実際に特殊清掃という仕事は世の中のニーズから生まれた職業です。
しかも、どうにもできず困っている人を助けるのが我々特殊清掃士の仕事ですから、特殊清掃業者として働くことは胸を張って言えばいいと思います。
自分から名乗るような職業ではないので、特殊清掃業者として働くのであれば自分の職業が言いにくくなることについて理解しておく必要があります。
名乗りたくない方は「清掃業」と言っておけば間違いではないので、トラブルを回避するのは容易だと思います。
これは人によるのですが、特殊清掃ならではのあるあるで、死臭に似た臭いのものや、見た目から特殊清掃を思い出してしまうような食べ物が、食べられなくなったということがよくあります。
例えば、納豆やレバーなど生肉、刺身、イカの塩辛、油っぽいものなど、これは人によってさまざまなのですが一度は経験することの一つです。
私は、何故かヨーグルトのすっぱい臭いがダメになりました、今では食べられるようになったので、ある程度の経験を踏むと乗り越えられると思います。
特殊清掃員の仕事は安易に考えると続かないということは分かっていただけたと思います。
次は、特殊清掃の実情と仕事のやりがいを書いてみたいと思います。
求人には例え「土日祝日休み、週休二日」となっていても、あまり信用してはいけません、特殊清掃という業種は緊急性が高いのです。
当たり前の話ですが、人の死はコントロールできませんから、休日だろうが夜間だろうが依頼が来ることはよくあることです。
特に東京や大阪など都市部では人口が多いので急な依頼が多くなっています。
その分仕事がなくなる心配はありませんが、休日が思ったように取れないこともあります。
将来起業しようと考えている人は、業者も多いのでかなりの計画性を持っていないと資金が尽きてすぐ廃業するはめになりますので、覚えておいて下さい。
ここからは、特殊清掃員の仕事は過酷な仕事だとは言えるのですが、他の仕事では味わえない大きなやりがいもあるということをお伝えします。
特殊清掃員は、「きつい・汚い・危険の3K」にプラスして「臭いの4K」誰もがやりたがらない仕事だと言われています。
事実、その仕事内容は壮絶ですし、幻臭やフラッシュバックに苛まれたり、睡眠障害、食欲不振、死に対する感情のコントロールなど特殊清掃は精神的にやられる方も出てきます。
何事にも屈せず特殊清掃という仕事を続ける特殊清掃士たちは、何をやりがいとしていると思いますか?
給料が良いといっても、他の業種に比べ少々です。仕事内容から考えると、50万円でも60万円でも貰っておかしくないと考えている特殊清掃員も多く存在します。
特殊清掃という専門職は、深刻な高齢化社会のニーズからこのサービスを求める人がいたからこそ誕生した職業です。
特殊清掃業者が居なければ、孤独死が出たアパート・マンションの大家さん、身内が自殺してしまった遺族の負担は心身ともに非常に大きいものになります。
特殊清掃の業務の途中や作業終了後など、臭いや害虫に困っていたご近所さんや大家さん、ご遺族の方が「大変な仕事ですね、頑張って下さい」「ありがとう、助かります」など感謝してくれる、その言葉をもらう度に特殊清掃という業務にやりがいを感じ、達成感を覚えることができるでしょう。
どんな仕事でも周りめぐって「誰かのため」になっていますが、特殊清掃という仕事は本当に困り果てている人を助けることが出来る唯一無二ののサービス業と言えるので、特殊清掃業に従事したいと思っている方は覚えておいて下さい。
今回は、特殊清掃という業種に就きたいと考えてる方に、求人や給料、必要な免許・資格、心構えなどのポイントを解説してまいりました。
そして最後に特殊清掃という仕事の「やりがい」についても書かせていただきました。
大阪周辺で特殊清掃や遺品整理、生前整理、不用品回収の業者をお探しならアスエルまでご連絡下さい。
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現役特殊清掃士が教える特殊清掃の求人と心構え
孤独死や自殺現場・病死など死体から出てくる血液や体液が付着した布団やカーペットを処分し、床や壁の清掃さらに死臭を消臭、除菌するのが「特殊清掃」になります。
セルフネグレクト問題や超高齢者社会の日本においては、需要が伸びていく業種といえるでしょう。
特殊清掃の現場は死臭が漂い、体液や血液が床に滲み出たグロテスクな現場ではあります。
しかし、誰かがやらなくてはならない作業。その社会的な意義の高さから特殊清掃業界で活躍したいと考える人もいるでしょう。
今回は、特殊清掃業者で働きたいという方向けに、現役の特殊清掃士が特殊清掃の求人の探し方や特殊清掃の求人で必要とされる資格やスキルと共に、仕事内容の実態と給料面や待遇、やりがいなども書いていこうと思います。
目次
●特殊清掃業で働くには
●特殊清掃に必要な免許・資格
●特殊清掃業者としての心構え
●「現役特殊清掃士が教える特殊清掃の求人と心構え」まとめ
特殊清掃業で働くには
実際に特殊清掃業を通じ社会貢献したい場合にはどうやって仕事を探せばいいのか、求人の探し方や特殊清掃員になるための就職活動と共に給料や待遇面について説明していきたいと思います。
特殊清掃会社の探し方
特殊清掃の求人募集は、ハローワークやインターネットの求人サイト・新聞の広告欄、特殊清掃業者のホームページなどにも記載されています。
ハローワークでは求人票の文字だけしか情報がありませんが、インターネットの求人サイトや特殊清掃業者のホームページなどでは実際の業務内容だったり給与体系・福利厚生などについても細かく記載されている場合があります。
求人票では不安があると思う方は、インターネットの求人サイト・特殊清掃業者のホームページで特殊清掃業の仕事内容について調べてみることをおすすめします。
応募している時点で求人の採用率は高いので、やる気と忍耐力があれば採用してくれると思います。
弊社では臨時のスタッフを募集しています。<求人募集>
特殊清掃業の給料・待遇
特殊清掃員の給料は、他の業種に比べ最初から高めに設定されています。
どうしても特殊清掃という人間の死と直結する仕事柄、給料が安くては誰もやりたがらないので未経験・無資格でも給与面では優遇されていると言えるでしょう。
ただ、ここ近年では特殊清掃業者が増加し価格競争も激化しているので、給与が少なくなっている現象が起こっているのも事実です。
インターネットの求人サイトを検索すると、特殊清掃員を募集する会社の多くが手取り月給20~30万円となっています。
福利厚生も手厚い会社が多く、社会保険完備、交通費は全額支給、残業代もしっかりと支給され、さらには営業手当や職務手当などが付く会社もあります。
年1~2回のボーナスや勤続年数による昇給がある会社もあり、特殊清掃という仕事の認知度が高まり高齢化社会という背景から依頼も増加傾向にある為、きちんと仕事を取れる会社はこの先も安定している職業と言えるでしょう。
社員寮を完備している会社もあるようで、地方からの出稼ぎや移住にも対応できます。
薄利多売で業務を行っている会社は、逆に低待遇だったりもするので注意が必要です。
特殊清掃業で働くための就職活動
特殊清掃という専門の業種が生まれた後、業界内では特殊清掃員が慢性的に不足していた為採用率も給料も今より随分と高かったのですが、最近では新規参入の業者が沢山現れ、意外と人気の職業となっており、思ったように就職活動が進まないという人も多いようです。
そして高齢化社会と共に業界自体も大きくなり、特に人口の多い東京や大阪をはじめ特殊清掃の価格競争も始まり利益率が下がってきているのも事実です。
なので、特殊清掃員になっても仕事内容と給料が見合わないと感じることもあります。
特殊清掃員として高い給与と安定した仕事を得たいのであれば、業界の中でも老舗や大手といった広告費などの資金力がある会社へ応募すると良いでしょう。
また、次項で紹介するような資格を持っていると始めから給与が資格なしよりも高くなる会社もあります。
なので、資格を取得している方は、積極的に有資格者に有利な待遇がある大手を狙って就職活動をするといいでしょう。
特殊清掃に必要な免許・資格
特殊清掃業に必ず必要という資格はありませんが、持っておいた方がいい資格はあります。
特殊清掃業ならではの資格を持っていれば、それが給料に手当てとして反映される会社もありますから、特殊清掃業に従事するなら資格を取っておきましょう。
それでは、特殊清掃で持っていると給料や就職面で有利になる資格について書いていきます。
特殊清掃の就職面で有利になる資格
<普通免許>
特殊清掃業務では、残置物の撤去などでトラックが必要な場面が多々出てきますので、AT限定ではない普通免許を持っている方がいいです。
大型トラックの免許もあれば望ましいですが、使う場面はかなり希少なので後々でもいいです、実際には軽トラック~2tトラックできれば4tトラックが運転できる免許であれば良いでしょう。
<事件現場特殊清掃士>
特殊清掃業務にとても有効な資格として、「事件現場特殊清掃士」という資格があります。
事件現場特殊清掃士は一般社団法人事件現場特殊清掃センターが特殊清掃に特化した知識や技術を講座で教育し、資格試験に合格すると事件現場特殊清掃士に認定されます。
特殊清掃業は志望者が増加傾向にありますから、他の特殊清掃員と差をつけより就職を有利にしたいのであればこのような資格を取得しておくことをおすすめします。
ただし、何もわからない状態での勉強は難しいこともあるので、特殊清掃業に従事してから取得を目指すのも悪くはないと思います。
<遺品整理士>
特殊清掃業務の中には遺品整理も行われますので、遺品整理士の資格を取っておくとよいでしょう。
遺品整理士の資格は一般社団法人遺品整理士認定協会が遺品整理に関する知識や法令を教育し、資格試験に合格することで取得できます。
資格の勉強は通信講座で行われ、資格取得までには最短で2か月程度の期間がかかります。
やはり、何もわからない状態での勉強は難しいこともあるので、特殊清掃業に従事してから取得を目指すのもいいと思います。
<臭気判定士>
こちらは消臭に関する資格ではありませんが、特殊清掃では臭いを判定する能力も求められ、特殊清掃に関する唯一の国家資格なので所得していればかなり有利な資格といえるでしょう。
その他の資格
上記の資格が全国的に一番有名な資格ですが、他にも特殊清掃や遺品整理に関係する資格も増えてきていますのでご紹介します。
<脱臭マイスター>
一般社団法人 日本除菌脱臭サービス協会が認定している資格です。
講習会にて、脱臭サービスに係る知識を全方位で習得し、脱臭技術だけでなく、臭い物質の知識や臭気評価方法、脱臭技術事例、そして臭気問題と切っても切れない除菌の基礎等、プロとして必要な知識と技術を総合的に学ぶことができます。
この脱臭セミナーを2日間受講すると認定されるようです。
この資格も特殊清掃と関係性の高い資格といえるので、取得していると就職に有利だといえますね。
<脱臭ソムリエ>
先程の脱臭マイスターは、協会の会員企業様向け。
脱臭ソムリエは、各業界ごとに特化した、臭気対策や除菌の知識を得ていただくという感じらしいです。
この資格に関してはあまり知識が無いので正直よく分かりませんが一応載せておきます。
<グリーフケア・アドバイザー>
一般社団法人 日本グリーフケア協会が認定する資格です。
日本人の死別悲嘆の反応と悲しみを癒すアプローチ法について学び・身につけることを重点的に学習します。
座学により正常または非正常な悲嘆の知識を身につけ、グループワークなどを通してケアについての実践法を学び、悲しみのケアの担い手である「グリーフケアアドバイザー」に認定されます。
この資格も孤独死などで身内を失った遺族に対するケアが学べるので、特殊清掃との関係性が高いので取得すると就職に有利だと思います。
特殊清掃業者としての心構え
本当に特殊清掃業者として仕事をしたいと考えた時、次の6つの心構えが必要になると思います。
多くの人がこの仕事を選ばない・すぐに辞めてしまう理由は、この覚悟が出来ないことにあります。
特殊清掃員に絶対に必要な心構えとはどのようなものなのか、現役特殊清掃だからこそ言える事をご紹介します。
特殊清掃員になるのであれば、仕事を始める前に「何があっても動じない強い精神力」を持っている必要があります。
特殊清掃員として働く際、孤独死現場や自殺現場などは想像を絶する悪臭が立ち込め、血液が部屋全体に飛び散っていたり、害虫が何万匹と蠢くような現場など、普通に生活していれば、まず見ることや感じることのない状況で作業しなくてはなりません。
運よく汚れが軽い現場でも「ここで人が亡くなっていた」という事実から、得も言われないほどの恐怖を感じてしまう人もいます。
ベットで亡くなっていた、玄関先で亡くなった、トイレや風呂場で亡くなることも多いです。
つまり、どんな現場で何があっても心が折れない強靭な精神力を持ってる人でなければ、特殊清掃業者として従事することはできません。
自分は精神力が弱い人間だと感じているのであれば、特殊清掃業の仕事を探すのはキッパリとやめておくことを強く推薦します。
2.特殊清掃業者の覚悟<悪臭に耐える>
特殊清掃業者としての仕事でまず初めのハードルは、「死臭に耐えることが出来るのか」ということです。
特殊清掃ではどんな現場でも間違いなく死臭が蔓延しており、死臭は世界で一番の悪臭といわれており、初めて嗅いだ人は吐き気をもよおすほど強烈です。
普段から鼻がよく効くという方は、死臭漂う室内での特殊清掃は困難を極めます。
しかもこの特殊清掃の悪臭は、防護服を着ていても作業服に染み付きなかなか取ることができません。
さらにお風呂に入り実際には臭いが取れていても、鼻の奥で臭いを感じてしまう「幻臭」という記憶に刷り込まれた臭気に悩まされる特殊清掃士も多いのです。
そして、特殊清掃の現場では最終確認や途中の確認で実際に嗅いで臭気を確かめなくてはなりません、慢性鼻炎や花粉症などで、鼻が悪い人も特殊清掃員には向いていないと言えます。
これらを踏まえると、特殊清掃業務は「死臭も何気ない顔で嗅げる人」でなければ仕事をすることができないことになります。
3.特殊清掃業者の覚悟<強靭な体力>
特殊清掃の作業では清掃だけではなく、腐敗物の付いた大型家電や大型家具を運んだりもしなくてはなりません。
時にはエレベーターのない団地の5階から運び出すこともありますし、トラックが横付けできず遠くまで運ぶ必要があることもあります。
しかも特殊清掃の作業中は防毒マスク、ゴーグル、防護服を着用するため、夏場の特殊清掃はもちろん春秋でも暑さと戦わなくてはなりません。
特殊清掃は、緊急性が高い事例が多く、休みも不定期なので連日特殊清掃の業務に当たれば相当体力が削られていきます。
特殊清掃の従事者になる為には、強靭な体力と共に休日にしっかりと体を休め、いつでも体調を万全に整える自己管理能力も必要となるのです。
4.特殊清掃業者の覚悟<辞めない気持ち>
自分は精神面も体力にも自信があるぞ!と思って特殊清掃業を志望する人でも、たった一日で仕事を辞めてしまう。よくある特殊清掃業の現実です。
特殊清掃の業務は、想像の世界では計り知れないものがあります。
「給料がいいから」「独立したら儲かるんでしょ」と安易に考えていると、その過酷さゆえすぐに根をあげてしまうでしょう。
最初は特殊清掃の仕事の辛さから辞めてしまいたくなる時もあるでしょうが、どんな仕事でもやりがいというものあるものです。
依頼者様に感謝され、特殊清掃の仕事に意義を感じれるようになればきっと、この特殊清掃という仕事を長く続けることができます。
5.特殊清掃業者の覚悟<職業が言えない>
特殊清掃員として働くと、誰かに職業を聞かれた時に返事に困るという場面があります。
特殊清掃という仕事の内容から嫌悪感を持つだろうと、なかなか正直に言えない部分ではあります。
しかし、特殊清掃は誰かがやらなくてはいけないことですし、実際に特殊清掃という仕事は世の中のニーズから生まれた職業です。
しかも、どうにもできず困っている人を助けるのが我々特殊清掃士の仕事ですから、特殊清掃業者として働くことは胸を張って言えばいいと思います。
自分から名乗るような職業ではないので、特殊清掃業者として働くのであれば自分の職業が言いにくくなることについて理解しておく必要があります。
名乗りたくない方は「清掃業」と言っておけば間違いではないので、トラブルを回避するのは容易だと思います。
6.特殊清掃業者の覚悟<食べれないものが増える>
これは人によるのですが、特殊清掃ならではのあるあるで、死臭に似た臭いのものや、見た目から特殊清掃を思い出してしまうような食べ物が、食べられなくなったということがよくあります。
例えば、納豆やレバーなど生肉、刺身、イカの塩辛、油っぽいものなど、これは人によってさまざまなのですが一度は経験することの一つです。
私は、何故かヨーグルトのすっぱい臭いがダメになりました、今では食べられるようになったので、ある程度の経験を踏むと乗り越えられると思います。
特殊清掃業の実情とやりがい
特殊清掃員の仕事は安易に考えると続かないということは分かっていただけたと思います。
次は、特殊清掃の実情と仕事のやりがいを書いてみたいと思います。
特殊清掃の実情
<急な特殊清掃への対応>
求人には例え「土日祝日休み、週休二日」となっていても、あまり信用してはいけません、特殊清掃という業種は緊急性が高いのです。
当たり前の話ですが、人の死はコントロールできませんから、休日だろうが夜間だろうが依頼が来ることはよくあることです。
特に東京や大阪など都市部では人口が多いので急な依頼が多くなっています。
その分仕事がなくなる心配はありませんが、休日が思ったように取れないこともあります。
将来起業しようと考えている人は、業者も多いのでかなりの計画性を持っていないと資金が尽きてすぐ廃業するはめになりますので、覚えておいて下さい。
特殊清掃業のやりがい
ここからは、特殊清掃員の仕事は過酷な仕事だとは言えるのですが、他の仕事では味わえない大きなやりがいもあるということをお伝えします。
特殊清掃員は、「きつい・汚い・危険の3K」にプラスして「臭いの4K」誰もがやりたがらない仕事だと言われています。
事実、その仕事内容は壮絶ですし、幻臭やフラッシュバックに苛まれたり、睡眠障害、食欲不振、死に対する感情のコントロールなど特殊清掃は精神的にやられる方も出てきます。
何事にも屈せず特殊清掃という仕事を続ける特殊清掃士たちは、何をやりがいとしていると思いますか?
給料が良いといっても、他の業種に比べ少々です。仕事内容から考えると、50万円でも60万円でも貰っておかしくないと考えている特殊清掃員も多く存在します。
特殊清掃という専門職は、深刻な高齢化社会のニーズからこのサービスを求める人がいたからこそ誕生した職業です。
特殊清掃業者が居なければ、孤独死が出たアパート・マンションの大家さん、身内が自殺してしまった遺族の負担は心身ともに非常に大きいものになります。
特殊清掃の業務の途中や作業終了後など、臭いや害虫に困っていたご近所さんや大家さん、ご遺族の方が「大変な仕事ですね、頑張って下さい」「ありがとう、助かります」など感謝してくれる、その言葉をもらう度に特殊清掃という業務にやりがいを感じ、達成感を覚えることができるでしょう。
どんな仕事でも周りめぐって「誰かのため」になっていますが、特殊清掃という仕事は本当に困り果てている人を助けることが出来る唯一無二ののサービス業と言えるので、特殊清掃業に従事したいと思っている方は覚えておいて下さい。
「現役特殊清掃士が教える特殊清掃の求人と心構え」まとめ
今回は、特殊清掃という業種に就きたいと考えてる方に、求人や給料、必要な免許・資格、心構えなどのポイントを解説してまいりました。
そして最後に特殊清掃という仕事の「やりがい」についても書かせていただきました。
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●特殊清掃とは?現役特殊清掃士が教えます
●現役特殊清掃士が教える特殊清掃の料金相場
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