残置物と残留物の違いは？堺市堺区の賃貸物件で残置物があった場合の処理方法を解説

賃貸物件へ入居する際に、前居住者の残置物に困っている、または今後残置物を残す可能性のある方はいませんか？
残置物を適切に処理する方法が知りたい、具体的には残置物と残留物の違いや、処分する際の注意点、具体的な処分方法を知りたいという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、残置物を正しく理解し、適切な処理方法を選択できるように解説していきます。

残置物とは何か？

残置物とは、前居住者が物件に残していったものを指します。
具体的には、動かすことの出来るもの（動産物）を指し、据え付けられた家具などは含まれません。
例えば、家具、家電、食器、衣類、書籍、おもちゃなどです。
また、残置物は所有者が必ずしも存命とは限りません。
そのため、残置物がスムーズに処分できず、処分が完了するまでに時間がかかってしまうことも多いです。

1:残置物と残留物の違い

残置物と似た言葉に、残留物があります。
この2つの言葉に明確な区別はありません。
ただし不動産業界において、前所有者が残していったものを表すときは、残置物という言い方をするのが一般的です。
残留物はどちらかと言うと「余りもの」という意味合いが強いです。
例えば、水を蒸発させるとカルシウムなどの成分が残りますが、この際に残留物といった使い方をすることが多いです。
よって残留物が不動産用語として用いられることはあまりないものの、業者によっては残留物という言い方をする場合もあります。

2:残置物の発生原因

残置物が発生する原因は様々です。
代表的な原因としては、以下のものが挙げられます。

・引っ越し時の急な事情で、残置物を持ち出すことができなくなった
・遺品整理がまだ済んでいない
・所有者が亡くなり、相続人がいない

3:残置物の所有権

残置物の所有権は、原則として前居住者にあります。
そのため、残置物を勝手に処分することはできません。

堺市堺区の残置物の処理方法

残置物を勝手に処分することはできません。
所有権は前居住者にあり、処分するには所有権の譲渡や裁判による明け渡し訴訟が必要になります。

1:所有権の譲渡

残置物の所有権を譲渡してもらうには、前居住者に連絡を取り、事情を説明する必要があります。
所有権の譲渡には、所有者の同意が必要です。
同意を得られれば、残置物を処分することができます。

2:明け渡し訴訟

前居住者と連絡が取れない場合や、所有権の譲渡に同意を得られない場合は、裁判による明け渡し訴訟を検討する必要があります。
明け渡し訴訟は、裁判所に申し立てを行い、裁判官の判断によって残置物の処分が認められるものです。
明け渡し訴訟は、時間と費用がかかるため、最後の手段として検討しましょう。

3:残置物の処分方法

残置物を処分する方法は、以下のものが挙げられます。

・自治体の回収
・リサイクルショップ
・フリマアプリ
・不用品回収業者

4:処分する際の注意点

残置物を処分する際は、以下の点に注意する必要があります。

・所有者の同意を得ること
・法律に違反しないこと
・環境問題に配慮すること

まとめ

残置物は、前居住者が物件に残していった動産物を指します。
残置物を処分するには、所有者の同意を得るか、裁判による明け渡し訴訟が必要になります。
残置物を処分する際は、所有者の同意を得ること、法律に違反しないこと、環境問題に配慮することなど、注意すべき点があります。